Image copyright (C) 2017 ばっきー (撮影場所:東京・成田国際空港)
航空会社のスケジュールは、ざっくりと(非常にざっくりと)分けると、3月末~10月末の夏季スケジュールと10月末~翌年3月末の冬季スケジュールに分類されます。双方のスケジュールの変わり目では、全世界の航空会社でほぼ一斉に、新規路線への就航や既存路線からの撤退、増減便や機材変更の他、運賃設定やサービス、システムの見直しが行われます。
今回の2017-2018年冬季スケジュールにおいて、東京・成田国際空港の発着回数・就航都市・乗り入れ航空会社数が開港以来最高を記録するなど、大きな変化が見られました。リンクの下の表にまとめたので、ご覧ください。
(※減便・時刻変更は今回省略しました)
新規就航・運航再開・機種変更・増便となる路線一覧
ドイツの貨物航空会社アエロ・ロジックや、エアソウルが東京・成田に新規就航。名古屋・中部(以下、セントレア)では香港エクスプレスがグアム便に新規就航するほか、セントレアを拠点とするエアアジア・ジャパンが運航開始。広島にはシンガポール航空の子会社であるシルクエアが10月30日にボーイング737MAXで、定期便では日本初就航。
エジプト航空が東京・成田~カイロ便を、エアソウルが山口宇部~ソウル・仁川便をそれぞれ運航再開。
アシアナ航空は東京・成田~ソウル・仁川便にエアバスA380を、福岡~ソウル・仁川便にエアバスA350-900を投入。ブリティッシュエアウェイズはこれまでボーイング787-9を使用していた東京・成田~ロンドン便の機材を大型化し、ボーイング777-300ERによる運航を行います。
一方、これまでボーイング747-400で運航されてきたデルタ航空の東京・成田~デトロイト便がデトロイト10月30日発(東京・成田10月31日発)の便からエアバスA350-900に変更されることにより、デルタ航空運航のボーイング747-400は日本から姿を消すことになります。
運休・その他変更が発生した路線
キャセイパシフィック航空とキャセイドラゴン航空、親会社と子会社のフライトが混在していた東京・羽田~香港便と福岡~香港便は、それぞれキャセイパシフィック航空とキャセイドラゴン航空が運航するといった「棲み分け」が行われました。ただ、東京・羽田~香港便では、今回運休するキャセイドラゴン航空が2018年3月1日以降の運航再開を既に決定しているので、「棲み分け」は冬季スケジュール限定のようです。
ウズベキスタン航空の東京・成田~タシケント便は、ここ数年夏季スケジュールのみの運航なので、冬季スケジュールでも運休扱いとなっています。タシケントの冬は寒いので。
「爆買い」ブームで一時期急増した中国路線ですが、ここ最近は名古屋・中部~合肥~重慶便以外でも既に運休や減便した路線、撤退した航空会社がいるなど、翳りが見られます。
また、日本発着ではないものの、ユナイテッド航空のボーイング747-400が10月29日にソウル・仁川を出発する便を最後に国際線での運航を終了、11月には国内線での運航も終了し、退役することになっています。時代の変わり目を、こんなところでも実感できますね。
2017年7月に合併した、どちらもシンガポールのLCC(格安航空会社)のスクートとタイガーエア。日本にはスクートが東京・成田と大阪・関西に就航していますが、合併から3か月を経て、今回の冬季スケジュールから便名を変更します。
スターフライヤーは10月29日より東京・羽田空港の福岡便発着ターミナルを、それまでの第2ターミナルから、第1ターミナルに変更します。これにより、福岡便と北九州便の発着ターミナルは第1ターミナル、大阪・関西便と山口宇部便の発着ターミナルは第2ターミナルという形になります。
以上が2017-2018年冬季スケジュールの主な変更点です。様々な航空会社が様々な路線に就航したり運休したり、大型機や新型機が投入され、長い間世界の空を飛び回った経年機が退役したり…夏季スケジュールと冬季スケジュールの境目は、まさに「時代の転換期」ともいえます。半年ごとに訪れる航空業界の時代の変わり目に、皆さんも是非目を向けてみてはいかがでしょうか。
(※減便・時刻変更は省略しました)
0コメント